
しなラジ889、「FMしながわ」では、2020年4月より、慶應義塾大学、飯盛義徳研究室・大井町元気プロジェクト所属の学生によるレギュラー番組『みらいの大井町をつくる・ラボ』が放送されています。コンセプトは、大井町や住民の方の「いま」と「みらい」。大学生ならではの目線から大井町の魅力や可能性、住民の方の生の声を発信しています。
今月は6月3日(水)18時から、「もっとしなラジ889」FMしながわのスタジオより第75回目が1時間で放送されました。
今回のパーソナリティは、中村竜久(3年)が務めました。
今月のゲスト
今回のゲストは品川区で26年間高齢者介護に携わり、現在は品川区認知症地域支援推進員、そして介護系YouTuberとして活動しているケアマネジャー・佐賀唯衣子さん
佐賀さんは、茅ヶ崎市出身、大井町在住25年。母親のボランティア活動を背中を見て介護の道へ進み、26年間で700名以上を支援していらっしゃいます。
前半ではゲストの経歴やこれまでの活動、品川区との関わりについてお話を伺いました。後半では、特別企画「介護がはじまる前に!知っておくといいことクイズ!」。YouTubeで佐賀さんも出演しているチャンネル「ゆるっとかいご」で取り上げているテーマから3つを厳選してクイズ形式で、ヤングケアラーを少なくするために、ご自分の親やおじいちゃんおばあちゃんに教えてあげられる【介護の情報】を教えていただきました。
未来対談
対談の前半で強調されていたのが実際に当事者となった時に感じる介護の壁の高さでした。介護推進委員という介護のプロフェッショナルであるの佐賀さんでも、実父の家族介護は余裕が持てず壁にぶつかり、「自分を責めなくていい」と言ってくれる第三者や、気持ちを話せる場所の重要性を痛感していることを伺いました。
また、未来対談の後半で触れたのがヤングケアラーをはじめとした若者と介護の関係性でした。若者が当事者になる前に介護へ関心を持つのは難しいのが現状です。その改善のためにどのようにすればいいのかを学生と話し合い、学生側も「イベントの企画など簡単なボランティアから参加し、人生経験になるというメリットを提示することで、若者の興味を引けるのではないか」と提案するなど、ゲストと学生で意見を交換し議論しました。
特別企画〜介護が始まる前に知っておくといいことクイズ〜
佐賀さんのYouTube「ゆるっとかいご」から、家族の介護に役立つ知識をクイズ形式で学ぶ企画です。
実際に出た問題とその答えは以下のようになっています。
クイズと解説:
Q1.一番幅広く受け止めてくれる相談先は?
A1.地域包括支援センター(行政や医療・生活全般の相談を一つの窓口でまとめて受け付けてくれる)。
Q2.認知症の家族が「ご飯を食べていない」と言った時の対応は?
A2.「準備していますね。少し待っていてください」と肯定する(食べたこと自体が記憶から抜け落ちているため、ヒントを出して否定するのはNG)。
Q3.認知症になる前に家族で考えておくべきことは?
A3.任意後見・家族信託の検討、預金口座の把握、保険・契約関係の整理(元気なうちに話し合っておくことが重要)。
クイズを通していざ介護をするとなった時に知らないと苦労することなどを具体的な解説も交えて教えていただきました。
インフォメーション
10月11日(日)12:00〜16:00:品川中央公園にて「品川オレンジフェスタ」開催。認知症を自分ごとにするイベントで、ボッチャ体験やカレー販売などを実施します。
10月下旬:認知症の人と共に品川区を走る・歩くイベント「RUN伴(ランとも)品川」を開催予定です。
学生パーソナリティ感想コーナー
パーソナリティが大学生ということで地域の若者が介護について興味を持ってもらうためにどうしたら良いのかをゲストとともに考えました。
従来の福祉や地域ボランティアは、「地域への貢献」や「助け合い精神」といった利他的な動機に依存しがちでした。しかし、これでは日々の生活に追われる若者には響きません。
イベントの企画や運営といった「若者側が裁量を持てるポジション」を用意することを学生パーソナリティ側から提案しましたがこれが少しでも若者側の意見として聞いてくれていた方に受け入れてもらえていたら嬉しいです。
また、「どこで情報を知るか」というリーチの問題も非常に重要です。アルバイトを通じた参加という実例が挙がりましたがこのように些細なきっかけをいくつも作っていくことが重要だなと感じました。
また、若者に直接アプローチするのではなく、若者が既に所属しているコミュニティをハブとして活用し、行政や地域団体が単独で集客するのではなく、地域企業と連携し「業務の一環」や「企業主導のプロジェクト」として若者を巻き込む制度を作れれば、参加の心理的ハードルは劇的に下がるかもしれません。
介護は必要となった時から本格的に向き合わなければならないものではなく、事前に知識を持っていることでかろうじて対応のできるものであることを感じました。
私自身も介護に対して関心を向けた経験がなかったため、まずはと考え品川区の地域包括支援センターを調べてみました。
私が調べただけでも20施設ほどありました。リスナーの皆さんもぜひ住んでいる地域の近くの地域包括支援センターがどこにあるのか調べてみてください!
年齢が若いから、親族は皆元気だからと対策を先延ばしにするのではなく多くのことを知っていることが重要であり、それがリスナーの皆さんに伝わっていて欲しいです。
6月回は6月24日まで、毎週水曜日21時より放送します!

■今回放送した楽曲
・OPテーマ:あいみょん『ハルノヒ』
・KANA-BOON『愛にまみれて』
・サザンオールスターズ『希望の轍』
・Mrs.Green Apple 『僕のこと』
・サンボマスター『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』
次回、第76回放送は、7月1日(水)午後9時〜です。番組では、リスナーの皆さんからのおたよりを募集しています。
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(レポート/慶應義塾大学 環境情報学部3年 中村 竜久)
