
2026年1月、品川区にある「こども素材センター」を、アクティブマテリアル《パタパタ※》のデザイン制作を担った長岡勉さんとともに訪れました。
以前から気になっていた場所でしたが、実際に足を運んでみると、想像以上に丁寧で、心地よい空間が広がっていました。
※パタパタ:SFC研究所 宮垣元研究室で開発した、空間を集いの場に変えることができる屋台。詳しくはこちらから。
■こども素材センターとは?
こども素材センターは、工場や各家庭で使われずに余ってしまった素材や部品を集め、子どもたちの遊びや学びに役立てるための拠点です。2025年10月に品川区の八潮にオープンしたばかりの、できたてほやほやの場所。官民共創のオープンイノベーションである「SHINAGAWA CITY LAB(しながわシティラボ)」の実証実験提案型に選ばれ、品川区立区民活動交流施設の一室に設けられています。
保育園や小学校と定額制で契約し、それぞれのニーズに合わせて素材を受け渡す仕組みです。そして、子どもたちは、素材に触れながら、「自分で考え、工夫し、つくる」体験を重ね、創造力を育んでいきます。素材を提供するはずの企業にとっても、捨てるはずだった未利用資源を役立ててもらえて、社会貢献につながります。
センター内には、団地のおばあちゃんから譲り受けたボタン、宮里さんが集めてきた切り枝やどんぐり、貝殻、楽器職人から託された大型の素材など、100種類以上の素材が整然と、そして美しく並んでいました。
大人の私たちでも、ここから何を作ろうかとワクワクしてしまうほど!


■訪問の経緯
こども素材センターを運営する「えんのした」の宮里耕太さんは、アクティブマテリアル《パタパタ》の話を聞き、以前、大井町まで視察に来てくださったことがあります。その際、用途に応じて柔軟に使い方を変えられる「素材以上、家具未満」というパタパタの特性に関心を持っていただき、こども素材センターでの活用を検討したいという話につながりました。
今回あらためて訪れてみて、センターの空間の魅力やその取り組みに、私も長岡さんも強く惹かれるものがありました。

■今回の訪問から見えてきたこと
打ち合わせでは、
「パタパタがあれば、出張版の素材センターができるのではないか」
という話題をきっかけに、さまざまなアイデアが出てきました。
• ばらせる構造にできれば、運びやすくなる
• 屋外にも持ち出せるサイズ感に改良できないか
• 片面だけ使う形も成立しそう
次回は、大井町の拠点で実際にパタパタを見ながら、改良点について話し合う予定です。
パタパタが、子どもたちに素材を届けるためのツールとして活用されたり、新しいかたちへと発展していく可能性も、少しずつ見えてきました。
(記事執筆:SFC研究所上席所員 福澤涼子)
