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2022年9月25日に当ラボ・スマートシティプロジェクトチーム代表厳網林教授が、日本環境共生学会第25回学術大会にて「アーバンリビングラボの構築と住み続けられるまち(SDGs.11)への共創的取り組み」を演題に講演論文を発表しました

同論文はアーバンリビングラボの視点から大学研究室がまちづくりのラボを設置し、地域のステークホルダーと協働的に運営して、学生や市民と一緒にコンテンツを作り上げるプロセスを中間的に総括したもので、当ラボにおける活動を一部垣間見ることができます。結論において厳教授はこれまでの4年間の活動を次のように振り返りました。

◆厳網林教授コメント
「みらいのまちをつくる・ラボ」の立ち上げから4年が経ちました。新型コロナウイルスの流行で2020 年以降は従来ほど活発に対面活動ができませんでしたが、関係者の協力でオンラインワークショップや少人数の現地活動でなんとか活動を継続することができました。学術的にはまだまだ深める余地が大きいですが、大学の研究室が継続的に参画することにメリットが大きいと考えました。

その結果、日常の教育活動とまちづくりの実践を結びつけることで知識の蓄積、伝承ができました。それによってデザインワークショップ、研究ワークショップ、住民ワークショップへ展開し、より高いレベルの研究と実践ができることがわかりました(下図、代表的な研究成果参照)。

中でも、一般に市民まちづくり活動に欠けているエビデンスベースの科学的検証とサポートが、当ラボではカバーできたことに関しては一定の成果が挙げられます。また観察、分析、デザイン、参加という一般に分野別に行われる活動が当ラボにおいて連続的、持続的に展開できており、まちづくりの学際的アプローチの可能性を示唆しました。

最後に住み続けられるまちとは究極的に住みやすく、働きやすく、環境にもやさしくなければなりません。このゴールを具体化するためには、ここまで議論、デザインしたアイディアを具体的に検証し、住民をはじめとする多くのアクターに理解し、政策や事業に繋いでいかなければなりません。

これに関しても、当ラボにおいて、地域の開発や政策の動きが活発で、見通しが明るいと言えます。これから、ポストコロナの回復に向かい、ここまでの実績を踏まえて、より多くのアクターにラボの活動に参画されることを期待します。

◆代表的な研究活動成果
a)まちの観察(Becher&Becher)

b)まちの観察(マッピング)

c)建築デザイン

d)GISデータサポート

e)景観デザイン

f) 研究ワークショップ

g)都市デザイン

h)参加型ワークショップ

*厳 網林・金森貴洋・中山 俊、2022、 “アーバンリビングラボの構築と住み続けられるまち(SDGs.11)への共創的取り組み”、 日本環境共生学会第25 回(2022 年度)学術大会発表論文集, pp.86-94.

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みらいのまちをつくる・ラボ > プロジェクト > スマートシティプロジェクト > 【論文発表】スマートシティプロジェクト厳網林教授が、講演論文「アーバンリビングラボの構築と住み続けられるまちへの共創的取り組み」を発表しました