品川区で「食」から始まるつながりを創出するフードコミュニティーラボの餠田宏喜さんが登場!「みらいの大井町をつくる・ラボ」(しなラジ 889・FMしながわ)第51回放送レポート
しなラジ889「FMしながわ」では、2020年4月より、慶應義塾大学、飯盛義徳研究室・大井町元気プロジェクト所属の学生によるレギュラー番組『みらいの大井町をつくる・ラボ』が放送されています。コンセプトは、大井町や住民の方の「いま」と「みらい」。大学生ならではの目線から大井町の魅力や可能性、住民の方の生の声を発信しています。
第51回目の放送は6月5日18:00から、しなラジ889・FMしながわのスタジオより1時間、生放送でお送りしました。
この放送のパーソナリティーは慶應義塾大学飯盛義徳研究室の坂本壮凜(2年生)、小林奈菜(2年生)が担当しました。ゲストとして品川区で活動されているフードコミュニティーラボの餅田宏喜さんにお越しいただきました。また、飯盛研究室の宮西惟成(4年生)、大内雄翔(3年)もゲストとして放送に参加しました。
■6月の放送内容
1. オープニング
まず6月1日に出演した、FMしながわ5周年記念番組「GO!FMしながわ!!~これまでも・このさきも~」について振り返りました。FMしながわの記念すべき番組に生放送で参加させていただけたこと、大変光栄に思います(レポート記事はこちら)
これからも「みらいの大井町をつくる・ラボ」として品川区の皆様に愛されるラジオ番組になれるように頑張りたいと強く思いました。
2. みらい対談
ゲストとしてお越しいただいたフードコミュニティーラボの餠田宏喜さんに大井町への思いや思い描く未来についてお話をお伺いしました。
Q:自己紹介をお願いいたします。
(餅田さん)フードコミュニティーラボの餠田宏喜と申します。珍しい苗字ですが、発祥は神奈川県横浜市です。三つの拠点を中心に食と農業と環境に関わる活動をしています。
Q.現在のご活動について教えてください。
(餅田さん)フード=「食」、コミュニティー「つながり」、ラボ=「研究」という三つの活動を三つの拠点で行っています。住んでいるところは品川区八潮で、コミュニティー活動は主に戸越公園にある「THE CAMPUS FLATS TOGOSHI」で行っています。ここはコクヨさんが運営している施設で、シェアハウスやスタジオやキッチンなどがあります。私も入居しながらコミュニティー活動をしています。三つ目は東京から離れますが、茨城県稲敷市で有機栽培米を作っている農家さんと一緒に、お米の生産を支援しながら活動しています。
Q:フードコミュニティーラボを始めた経緯を教えてください。
(餅田さん)私が社会に出てから30年以上になりますが、ずっと食の流通に関わる仕事をしてきました。その中で感じたフードロスなど様々な「食」に関わる問題を見直したいと思い、「食」と「農」、「環境」というテーマで、各地域の「つながり」を作りながら、持続的な食のサプライチェーンを作るという目的で始めました。
Q:品川区でイベントなどの開催を行っていると伺ったのですが、なぜ品川区で活動を行おうと思いましたか?
(餅田さん)品川区に来て4年になるのですが、それまでは茨城県で活動をしていました。しかし、コロナ禍に自分の活動を見直す期間があり、西大井にある創業支援センター「PORT 2401」で自分がやりたいことを考え、仲間と一緒にマルシェなどの活動をするようになったのがきっかけです。
(大内)餅田さんをはじめ、以前ご出演いただいた「ママズオン」の石井淑子さん、「かどまつ終活相談所」の内田真人さんとも西大井の創業支援センター「PORT 2401」でお会いしており、品川区は起業家支援が充実しているとともに、人とのつながりが多い街だなと感じています。
Q:活動を通じて嬉しかったこと楽しかったことややりがいはありますか?
(餅田さん)楽しいですよ!みなさん応援してくれるし、共感してくれる、知らず知らずに前に進んでいける、毎日がやりがいにあふれていて楽しんでいます。
(小林)周りの人の暖かさって大事ですよね。
Q:今後、フードコミュニティーラボとして挑戦してみたいことや目標はありますか?
(餅田さん)「食」というテーマで発信しているのですが、「食」の前後には日常生活や自然環境があります。日常や自然環境と密接にかかわる「食」をより身近なものとして考える場所にしていきたいと思っています。そういった面で、マルシェやイベントを開催しているので、それを膨らませて関わりを増やしていきたいというのが将来の夢になります。
Q:なぜ品川区に引っ越そうと思ったのですか?
(餅田さん)三人の娘が社会人になってどこに住むのが良いかと考えて大井町を選びました。仕事の距離感で最初は決めたのですが、たくさん素晴らしい方がいて、今一番楽しく活動をしているのは私です。(笑)
Q:茨城県稲敷市での活動はどのようなことをされていますか?
(餅田さん)あるベンチャー企業のプロジェクトに参加している際にお米の加工食品を作ることになって、稲敷市に拠点を作ったところからスタートしました。生産者との連携がなければできない活動なので、交流をしている中で関係が深まり、いつの間にか自分も農業をやるようになっていました。今では自分も田んぼを持っています。
(坂本)飯盛研の活動の一つに千葉県の佐原で行っているプロジェクトがあり、稲敷市とはちょうど利根川を挟んで向かい側のところにあります。佐原でも実際に農家さんとのつながりがあって嬉しいなと思います。
(餅田さん)利根川は江戸時代に江戸(東京)と茨城県・千葉県の農業を結ぶ物流網としての役割があって、米や味噌、醤油、酒など様々な物を運んでいましたからね。
(坂本)餅田さんは現代の利根川の役割をされていますね。
3. 【特別企画】Snack Motti in しなラジ 889
続いてのコーナーは、「特別企画Snack Motti in しなラジ 889」です。餅田さんが「THE CAMPUS FLATS TOGOSHI」で営業されているコミュニティスナック「Snack Motti」(スナックモッチー)を特別にスタジオ内にて開店していただきました。
(坂本)スナックのお客さんとして宮西さん、大内さんにお越しいただきました。
Q:お二人はスナックに行ったことはありますか?
(宮西)スナックの雰囲気があるお店には行ったことがあるのですが、本当のスナックというとなんとなく敷居が高いというイメージがあって行ったことがありません。今日は初めてのスナックということでワクワクしています!
(大内)僕は実は先週人生初めてのスナックに行ってきたんですが、そのスナックが「Snack Motti」です!人生初スナック、「Snack Motti」です。
Q:スナックと聞いてどんな印象を持っていますか?
(宮西)大人がいく感じ、年配の方やおしゃれなおじさま、おばさまが行くイメージがありますね。
(大内)薄暗いイメージがあったのですが、「Snack Motti」にしか行ったことがないので、「Snack Motti」が僕の中のスナックです。薄暗いというかどちらかというと明るい空間で、ふらっと入れるんだなと勉強になりました。
(小林)それでは、改めて餅田さんよろしくお願いします。
(餅田さん)いらっしゃいませ!お待ちしておりました!「Snack Motti」はこれまで15回やっておりまして、延べ200名ほど来ていただいています。今日はたくさんテーブルの上にメニューを置いております。今まで開催してきた時の写真もあります。
Q:「Snack Motti」を開店されたきっかけはなんですか?
(餅田さん)日常だと求められる役割があり、どうしても自分よりも相手を優先してしまって自分を出せないということがあると思います。普段とは少し違う自分や悩みを打ち明けられるカジュアルな空間、サードプレイスを作りたいという想いがきっかけです。
Q:今までどのような方がお越しになっていますか?
(餅田さん)多様な方が来られています。ある女性は「割烹着で女将をやりながら小洒落た料理を作りたい」ということで、私が飲食関連で働いた経験を生かしてプロデュースしたこともあります。また生産者とも繋がっているので、生産者にきていただいて思いを発信してもらい、元気をもらって帰っていただくということをしたこともあります。
Q:品川区のお客さんはどのような方が多いですか?
(餅田さん)最初は人が来るのだろうかと思っていたのですが、商店街の方にきていただいて、みなさん優しいなと思っています。最初は二人でも三人でも来ていただいたら良いなと思っていたのですが、毎回店は満員になります!
(大内)前行った時も満員になっていましたね。最初は店主の方と話すものだと思っていたんですが、お客さんともいっぱい話すことができました。毎回テーマがあるらしいのですが、その日のテーマは夢を語るというテーマで、つい熱く語ってしまいました。
(坂本)大内さんの夢はなんですか?
(大内)今年の私たちの番組のオープニング曲、「ハルノヒ」を作詞作曲された「あいみょん」さんにラジオに出ていただきたい!というのが夢です。「Snack Motti」では自分の選曲で曲を流せるということで、こちらの夢を語りながら流した曲が「今夜このまま」でしたね(笑)。毎回テーマを決めて開催されているところが「Snack Motti」に人が集まる一つの理由なのではないかと思いました。
(餅田さん)自分の思いを発信して、来ている皆さんで讃えあう、そして最終的には元気になって帰っていただくというところを目指しています。
Q:サードプレイスやつながりに興味を持ったきっかけはありますか?
(餅田さん)前職ではいろいろな地域に行って地元の人との交流があったのですが、だんだん商店街が廃れていって、地域とのつながりが薄れていくと感じました。これからの時代・社会にとって「人との緩めのつながり」が大事だなと思っています。
(宮西)弱いつながりというのはまさにゼミで学ぶ内容で、人と人とのつながりについて研究しているので「スナック」の持つ役割は大きいと感じています。
(餅田さん)今日誰もいないじゃん!といった時にこそ、普段いらっしゃらない方がお越しになって面白い展開になったりもしています。全然違う業種の方がつながりあって、一緒に活動しようといったきっかけになったりもしています。細かいことを決めずに交流することはとても大事なことだと思っています。
(大内)今ラジオを通じてリスナーの皆さんとも繋がりが生まれていますね!
4. エンディング
(小林)あっという間にエンディングですね!
(大内)スナックでラジオを開催するのって初めてですよね。
(餅田さん)そうですね。本当に良いスナックでしたね!
(小林)宮西さん、大内さんお客さんとして出演されていかがでしたか?
(大内)まずは何より、後輩の2人がパーソナリティをやっていて感慨深いですね。
(宮西)4年生として後輩たちが活躍してくれているのは嬉しいですし、心強いなと思います。坂本くんはパーソナリティ初挑戦ということなんですが、緊張しましたか?
(坂本)意外と緊張しなかったんですよ。スナックという空間で楽しく「初挑戦」に挑むことができました。
(大内)今後地域のお祭りとかでスナックを開催して町の人とつながれたら良いですね。
(小林)ですね!今度「Snack Motti」にみんなでいってみたいですね。
5. インフォメーション
餅田さんからのお知らせです。
次の「Snack Motti」は6月15日(土)18:00からスタートする予定です。テーマはみなさんで村上春樹に成り切ろうというイベントを組む予定です。そして7月15日(月)18:00から割烹着パート3、夏のイベントということで浴衣姿の女将が登場する予定です!ぜひお越しください。
■今回放送した楽曲
・OPテーマ:あいみょん『ハルノヒ』
・YOASOBI『アドベンチャー』
(小林)「待ちに待った今日は特別な日」というフレーズから始まるサビが、まさに今回のラジオを楽しみにしていた私にとってぴったりだと思い、選曲しました!
・Swing Out Sister『Breakout』
(餅田さん)38年前に自分のモチベーションを上げるために聞いていた大切な曲です。実は自分の娘も最近聞いているみたいです。
・Wilson Phillips 『Hold On』
(餅田さん)ザ・ビーチ・ボーイズとママス&パパスの娘さん三人が歌っている曲で、自分の娘も三姉妹ということで被るところがあるのですが、優しくて美しい楽曲なのでぜひ紹介したい曲です。
・東京事変『緑酒』
(坂本)大好きな経済報道番組「WBS(ワールドビジネスサテライト・テレビ東京系列ほか)」のエンディング曲として起用されていた曲で、自由への勝利を歌った曲です。この世に生きる全ての人へ送るエールも感じます。「乾杯」で始まるため、スナックにもあっているかも!?
次回、第52回放送は、7月3日(水)18時〜です。番組では、リスナーの皆さんからのおたよりを募集しています。
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番組の感想やメッセージ、要望、アイデアなど、どしどしお送りください。
また、第51回の放送は6月12日、19日、26日の18:00から「しなラジ889」、FMしながわで放送しております。ラジオでお聴きになるには品川区周辺で88.9MHzにあわせてお聴きください。インターネットでお聴きになるにはこちら(https://www.jcbasimul.com/fmshinagawa)からJCBAインターネットサーマルラジオのサイトにアクセスしてください。
(レポート/慶應義塾大学総合政策学部2年 坂本壮凜)