【ラジオ放送レポート】AIで授業を作る品川区の起業家・坂尻愛明さんが登場!「みらいの大井町をつくる・ラボ」(FMしながわ)

「FMしながわ」では、2020年4月より、慶應義塾大学、飯盛義徳研究室・大井町元気プロジェクト所属の学生によるレギュラー番組『みらいの大井町をつくる・ラボ』が放送されています。コンセプトは、大井町や住民の方の「いま」と「みらい」。大学生ならではの目線から大井町の魅力や可能性、住民の方の生の声を発信しています。
6月4日(水)21時から、その第63回目が放送されました。パーソナリティーは、江夏大也(4年)、吉澤奈々(2年)、熊井和希(4年)、塚本遥香(2年)、大内雄翔(4年)の5名です。
■6月の放送内容
1.<オープニング>
4年生の熊井和希(くまいかずき)と、4月から飯盛義徳研究会に入った吉澤奈々(よしざわなな)は今回が初めての出演です。
熊井さんの趣味は10年ほど続けている写真で、研究会の時も集合写真であったり、授業風景をいつも撮影しています。吉澤さんの趣味は美術鑑賞で、特にクロード・モネの『睡蓮』を観ることが好きだそうです。
今回の収録は5人ということもあり、オープニングトークでとても盛り上がりました。
2.<みらい対談>
続いてのコーナーは、大井町への思いや、ゲストの思い描く未来についてお話を伺う「みらい対談」。今回は、品川区の起業家である坂尻愛明(さかじりあいら)さんにお話を伺いました。
Q.まずは自己紹介をお願いします!
坂尻さん:株式会社U-BASEの代表取締役の坂尻愛良と申します。普段は、西大井の創業支援センターを中心に活動させていただいておりまして、メインの事業はプログラミングです。内容としては、プログラムでアプリケーションを作ることや、あとはプログラミング教育をメインに活動しています。
Q.なぜプログラミングで会社を始めようと思われましたか。
坂尻さん:もともと、ものづくりで人に価値を届けるというのが僕、すごい好きだったんですよ。僕自身がずっと音楽をやってたっていうのもありまして、何かしら表現するっていうのがすごい好きでした。何か作品を作り上げる中での表現手法の一つで、プログラミングはすごく可能性があるなと思いました。パソコン一台でいろんなことができるのがすごく面白くて。プログラミングを使って事業を展開したいという思いから始まっています。
Q.初めてプログラミングに触れた・プログラミングを始めたのは何歳の時でしたか?
坂尻さん:始めたのは大学生の時です。2011年入学だから、15年近く前ですかね。その時は何が何だか全然分かってなかったんですけれども。
江夏:当時はプログラミングってまだあまり認知されていなかったですよね。
坂尻さん:そうですね。今はAIなどが出てきて、やりやすくなったと思いますが、当時はなかなか情報がない中ではありました。それでも音楽をプログラミングするとか、そういうことは大学でやってましたね。
大内:プログラミングの魅力を目を輝かせながら語られていて、僕もすごくワクワクしました。
Q.坂尻さんはどうして西大井創業支援センターで創業をしようと考えられたのでしょうか?
坂尻さん:もともと西大井の近くに住んでいたというのが一番最初のきっかけで、西大井創業支援センターに入居させてもらいました。創業して1期目でしたが、事業を立ち上げたいと頑張ってる仲間がたくさんいる環境がすごいいいなと思っています。
大内:実は僕も5月末から西大井創業支援センターの企業塾に入らせていただくんですけれども、大変ワクワクしております。
Q.他の場所と西大井創業支援センターの違いって、普段どういうところで感じますか?
坂尻さん:一番違うのはアットホームさだと僕は思ってますね。結構横のつながりはあっても、日常の会話を含めて話す機会って実はあまりなかったりします。西大井創業支援センターですと、お食事しながら話しましょうってイベントがあったりするんですよ。つい2日前も交流会があったんですが、厚切りにしたパンに卵をのせてみんなで食べようとなってスタッフの人が用意してくれて、そこに10人ぐらいかな、集まってみんなで話しました。そこからAIの話に変わっていって、どういうことやっているのかなどなど、いろいろ話が広がっていきました。家族みたいな温かさがあって、居心地がいいと思っています。
大内:この街もそうですが、やはりそこのコミュニティから新しいことが生まれることが多いと思ってます。僕も西大井の人と今まさに話していて、こういうこと面白いから一緒にやってみようかって、進んでいるプロジェクトとかがあったりするんです。やっぱりそれって話しやすい関係であったり、コミュニティとして発言しやすい、すぐに行きたいと思えるっていう場作りがないとできないものだと思っていて、なので、それができているのはすごい素敵だなと思ってます。
坂尻さん:ありがとうございます。素敵だなと思いますし、まさにですね。
江夏:去年、大井町元気プロジェクトの地域交流部リーダーとして、コミュニティを考えてくださっておりました熊井さん、この町のコミュニティはどう思われますか?
熊井:そうですね。本当に今おっしゃっていただいた通り、大井町の人の温かさでしたり、アットホームさはこの1年から1年3ヶ月ほど大井町に関わってみてとても感じることです、普段お世話になっているPARK COFFEEというコーヒーショップの皆さんでしたり、我々のプロジェクトを支えてくださる皆様、その一人一人が、本当に私たちのことを背中で語るような形で応援してくださっています。そんな人の温かさっていうのは、本当にこの街の魅力だなと思いますね。坂尻さんが、そんな温かい大井町だからこそ事業を育んでこられたってことなんですけども、その上で今までの繋がりも維持しながら、大井町の将来像や展望はありますか?
坂尻さん:私はテクノロジー寄りの視点を持っていることもあり、大井町や西大井周辺に点在する個人商店や地域密着型のビジネスの魅力を、ネットを通じてもっと発信・共有できる余地があると感じています。実際に、例えば西大井の奥の方にある太巻きのお店のように、地元の人に愛されているお店が多く存在しています。こうしたお店の良さは、商店街文化が根付いている大井町らしさとも言えます。そして、AIやSNS、ECなどの普及により、地域の魅力をデジタルで発信することが、以前よりも容易になってきました。だからこそ、地域とネットとの“架け橋”として、私のようなテック寄りの人間が貢献できる可能性があるのではと考えています。
大内:素敵なお話ありがとうございます。
Q.大井町の好きなところや課題はありますか?
坂尻さん:僕はやっぱり、お店巡りとか食べるのと飲むのが好きなので高架下のところによく行きます。中華料理の台湾料理のところのお店があったりして、持ち帰ったりするぐらい好きなところがあるんです。
大内:美味しいお店はすごく多いですよね。僕も夜飲みに行った後とかに中華料理を食べに行っています。台湾夜市というお名前のお店が高架下にあり、素敵なお店ですね。三平商店街にございます。大井町のもっとこうだったらいいなって思うことはありますか?
坂尻さん:基本的には満足しているところはありますが、ITの目線で見ると、情報やITに関する情報が少ないと今思ってるところなんですよ。さっきもお話しした通り、情報発信などの面では僕自身がその領域をビジネスにしてるから目立ちやすいことがあるかもしれないんですけれども。
大内:全体応援活動みたいなのとして、そういうIT関係が一緒になって盛り上がっていったらいいですね
坂尻さん:そうですね。漠然とですが、そんな仕組みが作れたらいいなと思っています。
3.特別企画:<品川の授業をつくろう>
このコーナーでは坂尻さんの授業でもあるAIを活用して、5人の学生メンバーと坂尻さんが品川という街について思うキーワードや要素を出し合い、品川区大井町の授業を即興で制作し、皆様にその授業を聞いていただくことをしました。みらい対談に引き続き、坂尻さんに出演していただきました。
〜授業制作〜
江夏:AIを使えば、即興で、簡単に作れるんですか。
坂尻さん:そうですね。そういう風に授業を作れる仕組みを僕らの方で作っているので、それにAIで指示出すとある程度のものは作ってくれるはずです。
江夏:なるほど。品川区でどんなことを伝えたいか、塚本さんはありますか?
塚本:私は大井町の自然の多い豊かな公園がすごく大好きです。大井公園や大井中央公園はおじいちゃんでもお子さんでも多世代のみんなが集まってフラットな居場所となっているあの空間が大好きなので、そういうものが今後もずっと残っていったらいいなと思ってます。
熊井:自然が多い繋がりでいくと、私は、他の街に比べて青空がよく見えるなと何回か足を運んで思います。青空が見える道路が多く、飛行機が上を飛んでいるというのもあって、大井町に行くと空を見上げることが多いです。青空が広く広がっていて、それが人の温かさを象徴するようなとてもいい街だなと思いながらいつも歩いています。
吉澤:私は、大井町は非常に交通の便がいいなと思っています。東京、神奈川、埼玉、千葉の4地域に大井町から行くことができて、よく千葉の方に行くときに、よく利用させてもらっています。
大内:僕はコミュニティの良さをお伝えしたいです。実は3日前に「大井町ミライ会議」という大井町について考える会がございまして、コミュニティとしては70名規模で、大井町愛があふれる人同士で語り合うんです。あったかいコミュニティがあるということで、この点が大好きですね。あとはこれからの再開発と古くからある商店街が融合しあって、古さと新しさが残り続ける大井町になってくれたらいいなと思います。
江夏:最後になりましたが、坂尻さんが授業で伝えたいことは何ですか?
坂尻さん:繰り返しになりますが、ご飯が美味しいんですよ。さっき、愛は伝えてしまったのですが、本当に好きなお店がいっぱいあります。
江夏:ということで、大井町のエッセンスが集まりました。今制作中なんでしょうか?
坂尻さん:はい、もうメモは取り終わったので、それを会話形式に変えてくれという変換処理をAIに頼んでいて、それが今実行されている最中です。
以上からAIで授業を生成し、スタジオでは実際に授業の音声を聞かせていただきました。可愛いアニメーションや音声が素敵でした。
4.エンディング
江夏:1時間にわたる放送で、大井町への熱い思いを話していたらあっという間に時間が来てしまいました。品川の魅力が詰まった授業を拝見することができました。坂尻さんは授業を作られてどのようなことをお思いになりましたか?
坂尻さん:皆さんいろんな方向性があったので、それを1分間でっていうのは今回初めてでした。少し不安なところもありましたが、動画もうまく動いてよかったなと思いました。
江夏:自分たちが思ったことを即興で2,3分の授業にできるっていうのはすごいと思いました。
塚本:あんな短時間で私たちが言ったことが全部まとまっていて、しかもユーモアも交えながら会話形式で成り立ってるっていうのがすごく感動しました。
坂尻愛明さん、本当にありがとうございました!
■今回放送した楽曲
・OPテーマ:あいみょん 『ハルノヒ』
・Ryosuke Yamada『RED』
・ 優里『+1』
・葉加瀬太郎『情熱大陸』
・Official髭団dism『日常』
次回、第64回放送は、7月2日(水)21時〜です。番組では、リスナーの皆さんからのおたよりを募集しています。
X(旧Twitter)アカウント:@oimachi_lab
公式ハッシュタグ: #大井町ラボ
番組の感想やメッセージ、要望、アイデアなど、どしどしお送りください!
(レポート/慶應義塾大学 総合政策学部2年 吉澤 奈々)