中公新書より、慶應義塾大学総合政策学部 宮垣元教授による『NPOとは何か ―災害ボランティア、地域の居場所から気候変動対策まで』(中央公論新社)が刊行されました。NPOは、まちづくりをはじめ、子育てや教育など、社会の現場に欠かせない存在でありながら、その多様な実像についてはまだよく知られていません。本書では、歴史的経緯や全体像、理論などを通して「なぜわかりにくい存在か」を考えながら、その特性や課題について論じています。
内容説明(出版社情報より)
政府・自治体や企業から独立した民間の非営利団体・組織=NPO。阪神・淡路大震災後のボランティア活動以降、広く知られる。近年、子どもの貧困や孤独、気候変動など新たな社会課題が顕在化すると、行動の中心となり、活動分野と範囲を拡大。かつての会社や地域社会のような人と人を結び付ける「中間集団」が細るなか、その受け皿としても注目される。本書は、歴史、制度、存在理由から特性まで、把握しづらい実態を描く。
目次
序章 社会に浸透するNPO
第1章 求められる時代背景
第2章 複雑な顔を持つ組織
第3章 NPO法とはどのようなものか
第4章 参加意識と活動実態
第5章 市民による公益活動の長い歴史
第6章 なぜ社会に必要か―非営利組織の存在意義
第7章 「分かちあう組織」を創る